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中小企業における勤怠管理とクラウド型勤怠管理システム

複雑化する勤怠管理に対応する勤怠管理システム

これまで中小企業における勤怠管理の多くはアナログによるものが主流でした。しかしながらこうした管理手法では、中小企業でも業拡大などに伴う従業員の増加などによって、業務全体に占める勤怠管理の負担が増加してしまいます。一方で、中小企業にとっても無視することのできない「働き方改革」や雇用形態の多様化は、効率的で正確性の高い勤怠管理の重要性をさらに高めています。

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中小企業における勤怠管理

中小企業において複雑化する勤怠管理問題の対応策のひとつとして、大企業を中心に導入が進んでいる勤怠管理システムがあります。しかしながら、勤怠管理の効率化が求められる状況にあっても、中小企業では大企業と比較して、事業規模や労働環境、勤務形態が異なることから人事部門や総務部門のIT化が進展していません。特に中小企業における勤怠管理を含む、就業、給与、人事関連の領域ではそうした傾向が顕著です。

中小企業における勤怠管理の実情

中小企業でこれまで行われていた勤怠管理に多くみられるのは、タイムカードやExcelなどの表計算ソフトなどを利用したものです。このうちタイムカードによる勤怠管理では、遅刻をごまかしたり、残業代を水増しを目的に本人ではない他の従業員に打刻を依頼するといった、不正の温床となることがあります。また、タイムカードは打刻できる場所や設置数が限られるため、出勤時に行列ができるなど非効率で利便性も高くありません。

一方、Excelによる勤怠管理でも、数値は人の手によって入力しなけらばならず、ミスや確認作業などが発生します。さらに勤怠管理担当者が変更になった場合などは、作成されたExcelファイルの関数がわからず、メンテナンスが難しいという状況も招きかねません。

ではこうしたさまざまなな問題を抱えているにもかかわらず、中小企業ではなぜ勤怠管理だけがシステム化されないのでしょうか。これは、人事関連の情報にはとかく多くの個人情報が含まれているからです。中小企業の人事・総務部門ではデータの取り扱いに慎重になるあまり、勤怠管理システムはスタンドアロン環境のPCで運用し勤怠管理システムへの移行を避ける傾向があります。

中小企業でもはじまった勤怠管理システムの導入の流れ

勤怠管理システムの導入が進まない中小企業では、これまで本社勤務以外の地方拠点の従業員の勤怠は月に1回、給与計算のデータを収集するまで状況がわからないといったことも珍しくありませんでした。

しかし近年、中小企業の間でも勤怠管理システムをはじめとした人事関連のシステム導入するケースが多くみられます。

こうした流れは政府によって打ち出されている労働基準法の2つ改正に要因があります。ひとつは時間外労働の上限規制、もうひとつは労働基準法36条に基づく労使協定、いわゆる36(サブロク)協定における時間外労働規制の見直しで、これらがつまり過重労働対策を含む「働き方改革」の骨子ともいえるものです。

このうち36協定は、労働基準法第36条に基づき、従業員の労働時間が1日8時間、週40時間の法定労働時間を超える場合、企業は労働組合あるいは労働者代表と書面で協定を結ぶ必要があります。

そしてこれら「働き方改革」に対応するためには、従業員の残業時間を漏れなくリアルタイムで把握することが求められます。

また「働き方改革」では、過重労働対策とともに多様な働き方への対応も必要です。今般の新型コロナウイルス感染症拡大の影響による在宅勤務や時差出勤の広まりにより、今後もテレワークなどが定着すれば、中小企業でも社内だけでなく社外で働く従業員の勤怠管理が必要です。こうした状況に対応するのには、従来の勤怠管理では難しくなります。

そこでこれらを解決するのが、勤怠管理システムの導入です。また勤怠管理システムクラウド型とオンプレミス型に大別され、中小企業でも導入が進んでいるのは比較的導入が容易なクラウド型の勤怠管理システムとなっています。

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クラウド型勤怠管理システムとは

クラウド型勤怠管理システムは、従業員の勤怠データをクラウド上で管理できるシステムです。クラウド型勤怠管理システムの場合、従業員一人ひとりにアカウントを発行することで出退勤の打刻や従業員別の勤務時間の管理を行います。収集された勤怠情報は管理者アカウントで統合管理し、不正な勤怠や過剰な長時間労働を防止します。また、インストールが必要なオンプレミス型の勤怠管理システムとは異なり、データを管理するためのサーバーが不要なことから、中小企業をはじめとした小規模の組織でも活用しやすいのが特徴です。

また、アップデートも不要で、比較的低コストで利用が可能なことから、中小企業の間で導入が進んでいます。

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中小企業におけるクラウド型勤怠管理システム導入の役割

クラウド型をはじめとした勤怠管理システム導入の最大の目的は従業員の労働時間・残業時間・休日取得状況を把握することです。これにより、「働き方改革」に対応する、長時間労働を抑制や、勤務時間分の給与の支払い、法律で定められた労働条件に沿った、従業員の働き方を管理を可能にします。

また、得られたデータは従業員の人事評価に活用することで、適切な人事評価にも役立てることができます。こうした正当な評価は従業員の意欲向上に直接影響を与える要素であるため、勤怠管理システム導入は結果として企業の業績にも好影響をもたらすことが少なくありません。

さらに、企業は従業員に対し、健康に働ける職場環境を整える義務があります。ところが適切な勤怠管理が行われておらず、時間外労働や休日出勤が常態化していると、脳や心臓の疾患を発症する従業員があらわれたり、最悪の場合過労死のリスクも否定できません。こうした場合、企業は社会的なイメージを損ねるだけでなく、損害賠償の責任を負うこともあります。このため、勤怠管理システムの導入は従業員の勤務時間や勤務日数を把握することで、必要に応じて業務の内容を調整するほか、産業医との面談を促すなど、従業員に対する適切な対応にも役立つといえます。

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中小企業におけるクラウド型勤怠管理システム導入のメリット

クラウド型勤怠管理システムにはこれまで中小企業が行っていたタイムカードやExcelなどにはない、さまざまなメリットがあります。

正確な出退勤打刻が可能

多くのクラウド型勤怠管理システムの場合、出退勤の打刻はPCやスマートフォンなどのデバイスで行い、打刻時間はデータとして自動的かつ正確に保存されます。このため、月締めの際に総務や労務の担当者がタイムカードに記録された時刻を手作業で入力する手間といった手間はありません。

不正打刻の防止できる

クラウド型勤怠管理システムは、社員証としてのICカードや交通系ICカードなど、本人のみが所有するカードによって打刻することで不正打刻を防ぎます。さらには、指紋や指静脈など生体情報を認証に用いた打刻システムも登場しています。

また、直行や直帰が多い営業担当の勤怠管理は、スマートフォンとの連携やGPS機能の活用によって、外出先のどこからでも打刻が可能です。この場合、打刻した時間だけでなく、位置情報も特定できるため、虚偽報告も防ぐことができます。

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給与計算システムとの連携が可能

業務時間や雇用形態ごとの割増賃金の計算は、クラウド型勤怠管理システムによって記録された出勤・退勤時刻のデータをもとに、運用中の給与計算システムに出力することができます。このため、これまで多くの中小企業で行われていた手作業による給与計算で起こりがちなミスがなくなり、給与計算や明細の発行もスムーズに行うことが可能です。また、タイムカードなどの消耗品費も削減することができます。

人件費の把握が容易

現在でも多くの中小企業が利用しているタイムカードによる勤怠管理では、月締めまで、人件費の集計を行うことはできません。一方クラウド型勤怠管理システムであれば、月の途中でも労働時間の集計ができるため、リアルタイムで人件費を把握することができます。これにより、過剰に人員配置されている部署を特定したり、過剰人員の適正な配置を検討するなど、迅速な判断を可能にすることで過剰な人件費の削減に役立ちます。

管理業務の効率化を実現できる

クラウド型勤怠管理システムはインターネットの接続環境があれば従来は中小企業の多くで行われている書類と押印による有給休暇や残業の申請をPCやスマートフォンで完結することができます。これにより従業員は勤怠に関する書類申請作業に時間を割く必要がなくなり、管理職もマネジメント業務により専念できる環境が整います。

バージョンアップや法改正対応などが無償で受けられる

勤怠管理システムは、法律や社内規定の改正によりこれらに対応したり、バージョンアップが必要になることがあります。こうした場合、クラウド型勤怠管理システムはクラウド上でシステムが管理されているため、法改正に対しては無償のアップグレードに対応していることも少なくありません。また、システムの一斉変更や将来の設定変更の予約などにも柔軟に対応可能です。

中小企業におけるクラウド型勤怠管理システム導入のデメリット

クラウド型勤怠管理システムは、「働き方改革」などの進展により中小企業の間でもその必要性が認知されつつあります。しかしながら、同じ中小企業でも導入環境はさまざまで、すべてのケースにおいて万能に運用できるとは限りません。

システムトラブルにより運用が中断する可能性がある

中小企業での導入に限らず、クラウド上で運用するクラウド型勤怠管理システムはそれ自体が大きなメリットである反面、デメリットにもなる場合があります。ネットワーク上の問題などにより運用ができなくなると、オンプレミス型の勤怠管理システムのように自社内の管理部門による復旧が難しく、ベンダーによる支援は時間を要することも考えられます。

クラウド型勤怠管理システム特有の不正打刻の懸念がある

不正打刻防止の対策となるクラウド型勤怠管理システムですが、一方で特有の不正打刻の可能性を否定できません。打刻のために出社の必要がないクラウド型勤怠管理システムは、打刻しても業務を開始しない、始業不可能な場合でも打刻するといった不正の手口が考えられます。

独自の運用によって法令違反が生じる可能性がある

中小企業でも導入に関しては比較的ハードルの低いクラウド型勤怠管理システムですが、一歩運用を誤ると、意図せず違法に運用してしまうことがあります。例えば割増賃金支払における労働時間の端数処理や裁量労働制の導入の際には、法で定められている取扱いとは異なる初期設定により、法令違反が生じるケースが散見されます。これは特に、労務管理に関わる専門的知識を持つ人材が適所に常駐していないことが多い中小企業では要注意です。

クラウド型勤怠管理システムの導入および運用にかかる費用

クラウド型勤怠管理システムの導入では、各サービスの費用を確認し、自社の予算に合ったシステムを導入する必要があります。実際には自社の従業員数や拠点数勤怠管理システムの打刻方法などの条件を絞り、見積もりを取りよりコストパフォーマンスの高いサービスを選定するといった方法が基本的な流れです。そこで導入から運用に至るまでに必要なコストをみてみるとおおよそ次の通りになります。

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導入費用

クラウド型勤怠管理システムの導入に必要な費用です。クラウド型勤怠管理システムでは無料の場合もあり、初期設定のサポートといった、オプションを利用する場合のみ費用が発生するシステムもあります。

  • ライセンス発行費用:無料~10万円程度
  • 操作説明および導入サポート費用:無料~20万円程度
  • 既存システムからの移行費用:20万円~

機材購入費用

クラウド型勤怠管理システムの運用に必要となる機材の費用です。打刻機器についてはICカードリーダーなどであれば比較的安価ですが、指紋リーダーなど精度の高い機器は高額になります。一方、勤怠情報の確認や集計に用いるPCは、システムの推奨環境を満たしていれば既存の端末を利用することも可能です。

  • 打刻デバイスおよび端末などの購入費用:3千円~7万円程度

ランニングコスト

運用に必要なランニングコストです。利用するサービスや含まれる機能によって変動します。

  • 利用料金(1人あたり):200~500円程度/月
  • システム使用料:無料~数千円/月
  • サポート費用:無料~数千円/月

中小企業の導入に適したクラウド型勤怠管理システム

ここまでクラウド型勤怠管理システムについてみてきましたが、自社のサーバーを必要としないこうしたシステムは低コストで運用ができるため、中小企業でも導入しやすいシステムといえます。また、中小企業の間で懸念されていたセキュリティに関しても、現在ではクラウドに移行することでむしろ安全で管理の手間のかからない運用が実現するサービスも少なくありません。このため、クラウド型勤怠管理システムは、これまで多くの中小企業で課題となっていた勤怠管理の効率化が期待できるツールといえます。

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