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中小企業における業務効率化のプロセスと方法

厳しい経営環境下で中小企業に求められる業務効率化

少子高齢化などの影響から人手不足により人員の増加が見込めない中、中小企業は従業員の過剰労働を抑制しながら売り上げ拡大を目指すという厳しい課題に直面しています。

また、一般的に中小企業は大企業と比較して労働生産性が低いとされ、業務効率化が難しいと考えられています。これは大企業のようにスケールメリットを活用できないだけでなく、人的リソースが乏しいため効率的な分業ができない、設備投資の格差が生じるといった、さまざまな要因によるものです。

しかしながら、こうした厳しい環境下でも、業務効率化に成功し、大企業を上回るの労働生産性を実現する中小企業は少なくありません。そこで、低い労働生産性に終始することのない、中小企業ならではの業務効率化方法やそのメリットなどについてみていきましょう。

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中小企業ならではの業務効率化のメリット

大企業よりも不利な条件で実行する中小企業の業務効率は、大企業が行うそれとは視点を変えなければなりません。しかし現代はすでに資本力で席捲し、消費者の囲い込みを行うといった大企業優位の時代ではなく、消費者が必要な情報を取捨選択できる時代へと変化しています。これらはむしろ中小企業にとっては優位性となり、中小企業ならではの方法で積極的な業務効率化への取り組みを進めれば、大企業に匹敵するような経営力を手にすることも不可能ではありません。このため、業務効率化によって中小企業にさまざまなメリットを享受することができます。

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メリット①機動力を活かせる

大企業と比較した場合、中小企業の優位性はその機動力の高さにあります。大企業では組織が重厚で管理職層が多いため、意思決定までに時間を要し経営が鈍重になりがちですが、規模の小さな中小企業であれば小回りの利く経営が可能です。こうした優位性をより活かすことにより、中小企業はよりシンプルな業務プロセスとスムーズな組織内の情報流通を実現でき、大企業にはないスピードで経営意思決定が可能になります。

メリット②リソースを集中できる

多品種大量生産を基本としている大企業に対し、少品種で事業展開している中小企業は一般的に不利と考えれがちです。しかしながら、これは裏を返せば限られた品種に対して全てのリソース集中できるということでもあります。リソースの集中は商品やサービスの品質や安全性はより高めることにつながり、大企業の商品にも対抗できる価値向上に結びつきます。このため中小企業においてよりリソースを集中させるためには、業務効率化の実現が欠かせないのです。

メリット③従業員の満足度向上につながる

長らく常識とされてきた「寄らば大樹の陰」という考え方は日本のビジネスシーンでもはや過去のものになりつつあります。組織が大規模かつ複雑な大企業では、大きな資本を利用した方法で仕事ができる一方、従業員は自らを組織の歯車と感じてしまうことも少なくありません。その点、規模の小さな中小企業は顧客により近く、手掛けた仕事も利益に繋がっているというプロセスがみえやすいため、従業員は「やりがい」を感じながら業務にあたることができます。

こうした環境下における業務効率化では従業員の満足度をより高められることから、モチベーションの向上による個々の生産性向上が期待できます。

業務効率化実施の注意点

中小企業においてメリットの多い業務効率化ですが、適切でない方法で実施された場合、業種や業態、会社の置かれている状況如何ではマイナスに働くこともあります。このため、自社の業務効率化における手段や方法、方向性を明確にしておくことが重要です。

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注意点①コストカットの範囲を見極める

中小企業に限らず、経営環境が厳しさを増す現在、業務効率化におけるコストカットはあらゆる企業にとって至上命題であり重要です。しかし、10円単位の事務用品の経費削減などにこだわっていては大きな成果は望めません。このため、コストカットとは単なる経費節減の方法ではなく、利益に対しどこにどのような経費をかけるのかを検討するものでなければなりません。また、事業の見直しやプロジェクトからの撤退なども踏まえた大局的な経営判断に基づく決定こそが本来的な意味のコストカットといえます。

注意点②コンセプトを明確にする

業務効率化の目的は企業によって異なり、方法もさまざまです。そこで実際に業務効率化に臨む際にはまず業務効率化のコンセプトを明確にし、これを組織でそれを共有することが大切です。コンセプトの有無は業務効率化の効果自体を大きく左右します。

注意点③PDCAサイクルを回す

業務効率化において最も重要なのが、継続的に取り組むことです。このため、ひとつの方法で成果が得られたとしてもそこで満足してはいけません。業務効率化の効果を最大限に引き出すためには継続的な取り組みを行い、Plan(計画)、Do(実行)、Check(確認・評価)、Act(改善)のサイクルを何度も回すことが重要です。

中小企業における業務効率化のプロセス

どのような方法であっても業務効率化に取り組む場合には一つひとつ段階を踏みながら準備を進めていくことが重要です。そこで、次のようなプロセスを経て実施されることが理想的です。

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プロセス①改善要求

業務効率化はじめるきっかけとなる要求あるいは方法を現場より提案します。

プロセス②実施確認

業務効率化の可否を検討し、実施を判断した場合、論拠の事実関係を調査します。また、業務効率化の目的や方法、方向性といったコンセプトも決定し、着地点を具体的に定義します。

プロセス③問題定義

現場に対するヒアリングや実測を行い、業務効率化の理想と現実のギャップを評価します。そのうえで問題をより掘り下げて定義します。

プロセス④解決策立案

業務効率化に取り組む目標・予算・期限・メンバーなどを検討し、割くことが可能なリソースを見極めます。これにより実施できる業務改善の方法は変化することから、可能な範囲内で優先的に取り組む内容を決定します。

プロセス⑤解決策実行

業務効率化の方法や内容が決定したらメンバーの調整と役割分担を行い業務効率化を実行します。

中小企業の業務効率化におけるポイント

中小企業が業務効率化のプロセスにおいて、常に意識しておかなければならないポイントがあります。これをECRS(イクルス)といい、「Eliminate(無くす)」「Combine(まとめる)」「Rearrange(組み替える)」「Simplify(簡単にする)」4つからなります。

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ポイント①Eliminate(無くす)

「無くす」とは、排除しても問題のない業務を検討することです。各業務の内容や方法、その業務の目的・理由などを洗い出し、明確な根拠が見当たらない場合には、単に慣例化しているだけの可能性があるため、排除の対象となります。

たとえば誰も確認しない報告書の作成、製造設備の刷新で不要となった検査項目などがこれにあたり、工数(コスト)そのものを削減するため、「無くす」ことは業務効率化のなかでも少ない労力で比較的高い効果が得られるポイントです。

ポイント②Combine(まとめる)

「まとめる」とは類似している別々の業務を一本化することです。検討の結果「無くす」ことができない業務に関しては一本化を目指します。社内会議であれば「無くす」ことはできなくても複数の定例会議を一本化するといった方法は可能です。これにより、会議に費やす時間が削減され生産性向上に繋がります。

ただし、業務内容によっては分離したほうが効率のよいケースもあるため、柔軟な方法や考え方で取り組むことが大切です。

ポイント③Rearrange(組み替える)

「組み替える」とは業務の順序や場所を交換することです。これにより、効率を向上できないかを検討します。業務の作業や手順はマニュアルが存在しなくても大抵決まっているものですが、これが最適かどうかが検討されていないことは少なくありません。このため、営業ルートやシステムへのデータ入力手順を変更するといった方法により、業務効率化が実現することがあります。「組み替える」によって短縮するタクトタイムは決して大きなものとはいえませんが、長期的には業務効率化とコスト削減に繋がります。

ポイント④Simplify(簡単にする)

「簡単にする」とは業務の一部を自動化したり、パターン化し、簡素化することです。業務を簡素化するには投資が必要な場合もありますが、正しく計画・運用することでイノベーションにつながるような大きな業務効率化が実現できる可能性もあります。そこで、簡素化による業務効率化では、投資費用とパフォーマンスのバランスを考慮することが重要です。

中小企業における業務効率化の具体的な方法

中小企業における業務効率化ではその小回りのきく組織ならではの方法をとることが重要です。いいかえればプロセスやポイント踏まえたうえでより適した方法を選択することで、中小企業の業務効率はより効果を得やすくなります。

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方法①マニュアルの整備

人的資源の限られた中小企業では、一人の従業員が複数の関連業務を担当することも少なくありません。この際重要になるのは、各担当者が一定レベルのアウトプットを担保できる方法を実現することです。そのためには業務内容のマニュアル化が欠かせません。またマニュアルを整備することは技術習得の際の時間短縮による人的コストの抑制にもつながるほか、成果物の品質向上という、好循環にも結びつきます。

方法②業務のフォーマット化と自動化

属人的な方法による業務の場合、一つひとつの作業は単純であっても、作業数が増加することによってミスは増加傾向になります。とはいえ、一定のレベル以上の人材を豊富に育成することは中小企業にとって容易ではありません。そこで、ルーティン業務や単純な業務はフォーマット化、あるいは自動化することが中小企業における業務効率化のひとつの方法です。

方法③従業員の働く場所や時間をフレキシブルにする

テレワークが定着しつつある現在、自分のペースや自由な時間に業務に取り組める在宅勤務などのほうが決められた職場に出社するよりも従業員のアウトプットが向上し業務効率化に結びつく可能性があります。特に必ず出社しなければ業務にあたれないわけではない、クリエイティブな業務などであれば、従業員がより働きやすい環境を検討することも業務効率化のひとつです。

方法④アウトソーシングする

業務の中には一定の業務量が常にあり、上記のようなECRSに該当しない定型業務も存在します。そこでこうした業務はアウトソーシングを活用を検討することもひとつの方法です。アウトソーシングは柔軟な人員配置を可能にし、自社の従業員をより生産性の高い業務にあてることも検討できることから、業務効率化にも貢献する方法のひとつとなります。

方法⑤複数の方法を組み合わせる

ここまでの業務効率化の方法は一つひとつではなく、それぞれの方法を組み合わせることにより相乗効果も期待できます。

中小企業の業務効率化に適したツール

上記のように業務効率化にはさまざまな方法が考えられますが、中小企業にとって業務量に合わせた人員補充はそう簡単なことではありません。そこで人員ではなくツールを導入することで限られた人材を有効活用し、生産性の高い職場環境の構築を図る方法もあります。

コミュニケーションツール

コミュニケーションツールは電話やメールより手軽なやり取りが可能な「ビジネスチャット」のほか、チームの情報やデータ、スケジュールやタスクなどが一括管理できるツールです。スマートフォンやタブレットを用意すれば場夜を選ばずにアクセスすることが可能で、業務効率化の推進に役立ちます。

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グループウェア

グループウェアも組織におけるコミュニケーションや情報共有を促進するためのツールです。メール機能やスケジュール管理のほか、ファイル共有やビデオ会議、ワークフローといったチームで業務を進めるにあたり必要な機能が備えられています。

RPA

RPA(Robotic Process Automation)とは専門職や企画部門、営業職、事務職など、主にホワイトカラーのデスクワークなかで特に定型作業をPC上のソフトウェア型のロボットが代行・自動化するシステムです。RPAを導入すれば業務を迅速にミスなく遂行できるほか、人事や経理業務、データ分析など多岐にわたる業務を代行することで業務効率化が図れます。

営業支援ツール

営業支援ツールは近年さまざまなツールが登場しています。営業活動を支援・分析を行う営業支援ツール(SFA)、顧客関係を構築する顧客管理システム(CRM)、名刺情報をデータ化し管理する名刺管理ツール、オンライン上での商談を可能にするWeb会議システムなどがこれにあたります。どれも積極的に活用することで、より効率的な営業活動が可能になります。

中小企業にとって効果の大きな業務効率化

規模の小さな中小企業にとって業務効率化は避けて通れない課題です。しかしながら、その効果は大きく、プロセスや方法を整理すれば成功しやすいことも事実です。そこで中小企業における業務効率化はまずは小さく取り組めるところから着手し、修正を重ねながら取り組むことでよりその効果を得やすくなります。

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